
こんにちは。
いつもご購読ありがとうございます。
タケゾーです。
今回は、前回の投稿よりもさらに深掘りしていき、「脂質」「脂肪酸」などが呼び名が違ったり、そもそも体にどう必要なのかを探っていく投稿になります。

前回の投稿では、必須脂肪酸など必要な油があることは知ったけど、
その必須脂肪酸も含め、体への影響なんかももっと知れたら嬉しいなぁ〜

そうだね、前回は表面上の入り口にしか過ぎない浅い内容の投稿だったからね
まず必須脂肪酸の話に行く前に、飽和・不飽和などの違いからお話ししていくね
前回の「脂質」についての投稿はこちら

- 脂肪って何か
- 脂肪の役割は4つ
- 脂肪酸と脂質の違いは?
- 脂肪酸の種類
- 飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸などをさらに深掘り
このような内容の投稿をしていきますので、最後までお付き合いお願いいたします。
「脂肪」「脂肪酸」「脂質」
最近では、メディアや雑誌などでも頻繁に「老化を防ぐ」「記憶力が高まる」といううたい文句をはじめ、「EPA・DHA」が注目されていますね。
- EPA・・・エイコサペンタエン酸
- DHA・・・ドコサヘキサエン酸
という名称で、「脂肪酸」の一種です。この「脂肪酸」を知るためには「脂質」について知る必要があります。
脂質は、糖質、タンパク質と並んで「三大栄養素」と呼ばれる重要な栄養素です。
「脂肪」とは何か

「今日は疲れていて、エネルギー不足だから、ご飯(炭水化物)をしっかり摂ろうかな!」

うん、これはわかるなぁ・・ご飯食べたら元気になる気がする

「筋肉増やしたいなぁ、筋トレもしたし、タンパク質を積極的に摂ろう」

うん、これもわかる。プロテインは必須だよね

「体脂肪を減らしたいなぁ、だから食事から脂肪を取り除いてしまおう」

ん?? わからなくもないけど・・・
食事の脂肪減らすよりも、運動で燃やすイメージの方が強いなぁ
そうなんです、一般的な考えだと減らすのは脂肪ではなく、「カロリー」を減らそうとしますよね
アミノ酸がいくつも集まると・・・タンパク質でしたね
「脂肪酸」がいくつも集まると・・・「脂肪」となります。
「脂肪の役割」は大きく4つ
- エネルギー源となる
- ヒトは生きているだけで、エネルギーを常に必要とし、消費しています。
- 心臓は鼓動を続け、臓器・細胞は絶えず活動しています。
- 脂質1g=9kcal(糖質・タンパク質は4kcal)
- 細胞膜の構成成分となる
- 脂質は体内で細胞膜の主成分の「リン脂質」へ変化する
- 細胞膜は栄養を血液から取り込んだり、老廃物を排出する役割を持つ
- 脂溶性ビタミンの吸収率を高める
- 脂溶性ビタミンは、ビタミンA・D・E・K
- 脂溶性ビタミンは、脂質の存在でさらに吸収率が高まる
- ホルモンの材料になる
- 副腎皮質ホルモン、男性女性ホルモンなどはコレステロールから作られる
- 脂肪摂取が少ないベジタリアンは、テストステロンのレベルが低いとの報告も


「脂溶性ビタミン」は油と一緒に食べることでその吸収効率はアップします。
そのため、カロリーが気になるからと油を使わずにテフロンのフライパンで炒めている方も、
あえて小さじ1杯の油で炒める調理法をおすすめします。

「脂肪酸」とは
ズバリ、「脂肪酸」とは「脂質」の主な構成成分です。
細かく言うと「脂肪酸 + グリセロール」 = 「脂肪」となります。
ここにリン酸が加わると「リン脂質」、リポタンパクが加わると「コレステロール」などに。
脂質の性質は、そこに含まれる「脂肪酸」の種類によって変わってきます。
- 脂肪酸は、連なった炭素(C)に水素(H)や酸素(O)が結合した状態です。
- その連なった炭素(C)の数、手をつないでる水素(H)の数、炭素(C)どうしが手をつなぐ「二重結合」の数によって分類が違ってきます。
- 二重結合を持つ脂肪酸・・・「飽和脂肪酸」
- 二重結合を持たない脂肪酸・・・「不飽和脂肪酸」
- さらに不飽和脂肪酸は2つに分けられます。
- 1. 飽和脂肪酸
- すべての炭素(C)が水素(H)と手をつなぎ、飽和状態にあるもの
- 炭素(C)どうしの二重結合がない

- 2. 一価不飽和脂肪酸
- 炭素(C)どうしの二重結合が1つ
- その部分が水素(H)と手をつないでいない(不飽和)状態になっているもの
- 3. 多価不飽和脂肪酸
- 2の二重結合が複数あるもの(2つ以上)


この「二重結合」が多ければ多いほど、その脂質が柔らかい構造になります。
ですから、「二重結合」がない飽和脂肪酸を多く含む脂質は「常温で固形」となります。
例:バター、牛肉の脂や豚肉の脂など

じゃあ、「二重結合」が多い多価不飽和脂肪酸を多く含む脂質は
液状になるということね。
例:植物油など


そうだね
そして、一般に、常温で固形のものを「脂」、液状のものを「油」と呼んでいるよ。

脂肪酸関係を学んでいると、「n-3系」「n-6系」、または「ω-3系」「ω-6系」という表記を目にします。
「n」も「ω(オメガ)」も意味は同じで、不飽和脂肪酸の最初の二重結合がどこにあるのかを識別する記号です。
例えば、3番目の炭素(C)に最初の二重結合があるものを「n-3系」「ω-3系」、6番目の炭素(C)に最初の二重結合があるものを「n-6系」「ω-6系」という感じです。
「飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸」の特徴
- 二重結合数
- 飽和脂肪酸・・なし。パルミチン酸(パーム油やヤシ油に配合)、ステアリン酸など
- 一価飽和脂肪酸・・1つ。オレイン酸(オリーブ油に多く、酸化しにくい)
- 生理作用
- エネルギー源、細胞の構成成分となる
- 存在
- 動物性食品(牛脂やラード、バター)パーム油、オリーブ油など
- 特徴
- 飽和脂肪酸は動物性脂肪に多くふくまれている脂肪酸
- 飽和脂肪酸は蓄積性が高く、ストレートに言えば「ぜい肉」を作りやすい
- 燃焼しきれなかった場合は、貯蔵され、飢餓状態になった時に再利用される
- 日本人は飢餓のリスクが少なく、摂りすぎによる生活習慣病や肥満のリスクが高まる

現代社会では、外食産業も増え、なおかつフィットネス文化の急増からか、
ステーキハウスやハンバーガーショップも増えました。
「タンパク質」を摂取するのは良いことなのですが、同時に「飽和脂肪酸」の
摂取量も増えていることは自覚していかないと、病気は突然やってくるので気を付けましょう!
- 一価飽和脂肪酸は、オリーブ油や種実類に多く、オレイン酸(牛肉や豚肉にも含まれる)が代表的
- 酸化しにくく、「過酸化脂質」になりにくいので、飽和脂肪酸の代わりに摂取するとLDLコレステロール(悪玉)低下作用があることがわかっている
- パーム油は飽和脂肪酸が多く、オリーブ油は一価飽和脂肪酸が多い
「多価不飽和脂肪酸」の特徴
「ω-6系」(オメガ6)多価不飽和脂肪酸
- 二重結合
- リノール酸・・2、 γ-リノレン酸・・3、 アラキドン酸・・4など
- 生理作用
- 細胞の成長、維持などに必要
- 存在
- 植物の種子、穀類、食用油(べに花油など)、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング、発酵油、月見草油など
- 特徴
- 必須脂肪酸(体内での合成不可能)で、供給源は主に植物ですが、アラキドン酸は牛肉や豚肉にも少々含まれます。
- 「リノール酸」
- リノール酸は代謝の過程で、アラキドン酸に変化します。
- アラキドン酸の量を増加させ、心筋梗塞や脳梗塞の危険因子との指摘もあります。
- 「アラキドン酸」
- 食生活が欧米化したことによって、日常的な摂取になってしまっている
- アラキドン酸は間接的に血小板の凝集作用に働いているため、増加しすぎると血液に粘り(ドロドロ)が生じ、血栓を作り出してしまう
- アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎・花粉症など)の発症と摂取量の間に相関関係があるという報告もあります。
*オメガ3系脂肪酸には、オメガ6系脂肪酸の代謝を抑え、大量にアラキドン酸が発生するのを食い止める働きが認められています。
「ω-3系」(オメガ3)多価不飽和脂肪酸
- 二重結合
- α-リノレン酸・・3、エイコサペンタエン酸(EPA)・・5、ドコサヘキサエン酸(DHA)・・6など
- 生理作用
- 脳、神経系、視能力に必須
- 生活習慣病の予防にに期待大
- 存在
- 魚介類、シソ油、藻類、植物の根または葉など
- 特徴
- 必須脂肪酸(体内での合成不可能)
- α-リノレン酸は植物に、EPA・DHAは回遊魚(イワシ、マグロ、さんま、カツオなど)に多い
- ω-6系のリノール酸過剰を抑制することで有名
- ω-3系は、もっとも注目されている脂肪酸で、多くの生理作用が知られている

「ω-3系 多価不飽和脂肪酸」に期待される生理作用(前半)
① 抗心血管系疾患作用 (血小板凝集抑制作用・血液粘度低下作用 血圧低下作用・抗不整脈作用など) | ⑤ 網膜反射能維持作用 |
② 抗アレルギー作用 | ⑥ 情緒安定化作用 |
③ 抗炎症作用 | ⑦ 抗皮膚炎作用 |
④ 記憶学習能維持作用 | ⑧ 体脂肪蓄積抑制作用 |
- ① 抗心血管系疾患作用
- 血小板凝集とは血液が固まる際に、血小板が集まることで、抑制作用は脳や手足の血管で血が固まるのを抑える役割があります。
- 血液がドロドロになり、血栓となるのを防ぎ、サラサラになる効果が期待できます。
- 血液の流れがスムーズになることで、血圧低下に自ずとつながります。
- 血液循環が改善される過程で、心臓にかかる負担も軽減されることから不整脈にも影響があるとされます。
- ② 抗アレルギー作用
- オメガ3系脂肪酸は、細胞膜の炎症も抑える効果があります。細胞膜が外部からの刺激によって炎症を起こしやすくなることで、アトピー、気管支炎、喘息、花粉症、重篤なものでリウマチなどの自己免疫疾患などにもつながってしまいます、
- オメガ6系脂肪酸の摂取を極力控え、EPA・DHAを多く摂取していくことで、アレルギー疾患の改善に多いに期待できます。
- ③ 抗炎症作用
- 前述でもあるように、体内のあらゆる「炎症(ようは火事)」を抑えていく効果があります。
- 老化と共に、感じない慢性炎症が体内では増えていきます、血管や血液に炎症が起こっていくことで病気の原因が増えて行くので、予防の意味で摂取が必要になります。
- ④ 記憶学習能維持作用
- 認知症に対しても効果があると言われています。
- 血中のDHAの濃度が高い人ほど、認知症になるリスクが減るという報告があります。


昔から、魚の油を摂取すると血液がサラサラになるとはよく聞いたことがありましたよね。
僕がよくするたとえ話で
家畜の体温はヒトの体温よりも高く、40度あったりもします。
魚の体温は水中も低いので、ヒトの体温よりも明らかに低いですね。
じゃあ、両者の体内にある「油」を36〜7℃の人の体内に入ったら、どっちがサラサラになりますか?

それは、「魚の油」よね!
家畜の油を入れれば、体温が低いヒトの体内では固まりやすくなる・・・
それが、血栓や心筋梗塞・脳梗塞などの原因にも繋がりやすいってイメージしやすいかも!

病気の原因はもちろんそれだけではないから、誤解して欲しくなないんだけど、
でも動物性脂肪だって良い面もたくさんあるんだけど、過剰摂取はリスクも考えないとね
「ω-3系 多価不飽和脂肪酸」に期待される生理作用(後半)
- ⑤ 網膜反射能維持作用
- 網膜に含まれる脂肪酸の約50%はDHAで、不足すると視力低下を引き起こす可能性があるります。
- 網膜や視神経の細胞膜を柔らかく保ち、網膜で捉えた情報(映像)を速やかに脳に伝達します。
- ⑥ 情緒安定化作用
- EPAにはうつ病やイライラを緩和させ、情緒を安定させる作用があるといいます。
- うつ病の症状が強い人ほど「アラキドン酸(オメガ6系)」の比率が高く、症状が軽い人は「EPA」の値が高いことがわかっています。
- EPAは「セロトニン(幸せホルモン)」の働きを向上させる効果があり、精神的な部分に非常に関係が深いとされている。
- ⑦ 抗皮膚炎作用
- EPA同様、DHAにもアレルギー物質のロイコトリエン・PAFの生産を抑制する効果があるとされています。
- さらに、DHAにはアトピー性皮膚炎・喘息などのアレルギー、関節炎などを促進するアレルギー物質らも抑制する働きを持ちます。
- ⑧ 体脂肪蓄積抑制作用
- 脂肪燃焼細胞である「褐色脂肪細胞」の増加を促し、体脂肪の減少や体温上昇をもたらすことを京都大学の研究チームが突き止めています。
- 「褐色脂肪細胞」にはミトコンドリア(エネルギーを生む)が多く、代謝・体温が上がることで太りにくい体作りができると言われています。



「エゴマ油」や「亜麻仁油」は、最近では大型スーパーや輸入食品などを取り揃える大手スーパーなどでも頻繁に見かけるようになりましたね。
オメガ3はできれば、熱や火を加えないでそのままの状態で摂取をすべきです。
どんな良い油でも、一旦熱や火を通せば酸化して、悪い油になりかねないです。
ドレッシングやヨーグルト、お味噌汁などに大さじ1入れたりするのがオススメですね!

いかがでしたでしょうか。
今回は、「脂肪」「脂質」「脂肪酸」などの違いの説明から、飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸などの種類にまで入って行きました。
今後の投稿では、「オメガ3」のみにフォーカスを当てた内容や、この他にも是非摂っていただきたい油の話もしていく予定でいます。
島国の日本は、昔は気をつけなくても魚料理が非常に多く、自然と「オメガ3」は摂取できていました。
その証拠に、年配のお年寄りで酷いアトピー性皮膚炎の方や、花粉症の方は見たことないと思います。
それは若い頃に多くの「オメガ3」を摂取していたおかげかと思います。
僕たちの時代では、「気をつけなければ、本当に不足してしまう」そんな食生活になってしまっています。
お刺身や魚が摂取しにくい場合でも、食品でも「オメガ3」を上手に摂取できるものがナッツです。特に「くるみ」には多く含まれるので、酒の肴などにも最適です!
さらにオススメなのが「チアシード」!ナッツと一緒に摂取したり、サラダなどにも。スーパーフードトも呼ばれ、食物繊維・タンパク質・カルシウム・必須脂肪酸・ミネラルも抜群で、僕も欠かさず摂取している健康食です!
体に良いとされるものは、とにかく試してみましょう〜!!
ここまでご購読ありがとうございました。