
こんにちは!
いつもご購読ありがとうございます。タケゾーです。
本日は、先日からスタートした脂質の「EPA・DHA」にフォーカスしていきます。

フィッシュオイルのオメガ3に属される脂肪酸ね!

そうだね!
多価不飽和脂肪酸に属される脂肪酸で、他には「α-リノレン酸」なんかもあったね
脂肪や脂肪酸の違いなど、こちらの投稿を合わせて読んでいただいた方が、今回の内容はよりわかりやすく読めるかと思います!
- 今回の投稿では
- それぞれの効果と必要な場所
- オメガ3系脂肪酸の種類
- DHAの脳への影響度
- EPAの血液への影響度
- サプリメント、食品からの摂取の必要性
このような内容が得られるものにしています。

最高の脂肪酸「EPA」「DHA」とは
「EPA・DHA」は「α-リノレン酸」から代謝され、体内で合成されることが可能な脂肪酸です。
では、なぜ必須脂肪酸に分類されているのでしょうか?
それは、代謝で生まれる量は、EPA・DHAへの転換率が非常に低いということです。
体への生理作用を大いに期待するのであれば、食品やサプリメントから直接摂取したほうが効果的です。
オメガ3とは
魚や亜麻仁油・エゴマ油に含まれる脂肪酸のことを言います。
油分には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。
- 飽和脂肪酸
- 科学的に安定しており、溶ける温度(融点)が高く、室温では固体の脂です。
- 不飽和脂肪酸
- 科学的に不安定で、低い温度でも溶け、10〜20℃程度の室温で液体の油になります。
- さらに、「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」に分類されます。
- 「オメガ3」は魚油に含まれるEPA・DHA、α-リノレン酸など多価不飽和脂肪酸の総称です。
(体内で合成可能なアブラ) (体内で合成不可能なアブラ)
飽和脂肪酸 | オメガ9 | オメガ6 | オメガ3 |
・バター ・ラード ・パームオイル ・ココナッツオイル ・牛肉 ・牛脂 ・チーズなど | ・オリーブオイル ・菜種油 ・アボガド油 ・アーモンドオイル ・鶏肉 ・豚肉など | ・サラダ油 ・コーン油 ・大豆油 ・マヨネーズ ・インスタント食品 ・ポテトチップスなど | ・エゴマ油 ・アマ二油 ・魚油 ・青魚 ・チアシードなど |
つまり、右側のオメガ6とオメガ3は食べないと、どんどん減ってしまうアブラなのです。
しかし、オメガ6は調理などで多く使われ、外食産業やスーパーのお惣菜などで現代人は過剰摂取気味となっているため、気をつける必要があります。
「α-リノレン酸」
必須脂肪酸の1つで、体内では多くの役割を担っていますが、未だにその全てが解明されているわけではありません。
- それでも、研究が進み明らかになったものは
- 血液や血管の健康を保つ
- 虚血性心疾患のリスクを軽減する
- アレルギーの原因の1つとされるリノール酸の過剰摂取を阻害する
- 中性脂肪を下げる
- 血栓が作られるのを防止
- くるみに多く配合
- 体のアレルギー反応を抑制する
「虚血」とは「血がない状態」を意味します。心臓に十分に血が行き渡らないことによって起こる疾患です。

α-リノレン酸は体内にて、DHAやEPAに変換されますが、変換率は10〜15%ほどです。
決して多くはありませんので、頼るわけにはいきませんね
「α-リノレン酸」がすべて「EPA・DHA」に変換されるわけではないので、「EPA・DHA」を多く摂取したいのであれば、1番のオススメはサプリメントに限ります。
- くるみには特にα-リノレン酸が豊富で、ナッツ類での1番多い食品です。
- ひと摑みのくるみでα-リノレン酸を約2.5gも摂取できます。
- 他にも強力な抗酸化力を持つ天然のビタミンEである「γ-トコフェノール」が豊富。
- ひと摑みのくるみ(28gほど)が、コレステロール低下・抗炎症作用以外にも、重大な健康効果を示す。
- 中性脂肪低下、動脈硬化防止、心臓病、脳卒中、糖尿病、肥満、高血圧、がんなどのあらゆる生活習慣病の予防効果を発揮する。

「EPA」
エイコサペンタエン酸の略名がEPAとなります。
「EPA」は少量ですが、ヒトの体内でもα-リノレン酸から合成される脂肪酸です。
1960〜70年代、グリーンランドのイヌイットの疫学調査にて、オメガ3脂肪酸を摂取していると心臓血管系疾患が少なくなることが知られました。
- 血液の粘度を下げ、血小板の凝集を抑えるので、血液サラサラ効果があるとされている
- 血管や血液の健康を維持する上でなくてはならない成分
- 医学的には、抗血栓作用・血中脂質低下作用(中性脂肪・コレステロール)・血圧降下作用
- 高脂血症などの治療薬にも使われる
- 抗炎症作用などの健康効果にも期待される

「EPA」は体内に入ると全身の細胞に取り込まれ、血液系統に効果を発揮しやすいと
覚えていただくといいかと思います。

「DHA」
「ドコサヘキサエン酸」の略名になります。
DHAは、1980年代に脳や網膜などの神経系に多く含まれていることで話題になりました。
脳の60%は脂肪でできています、そのうちの15〜20%は「DHA」で構成されているので、脳や神経組織の発達に大きく影響しています。

「DHA」は体内に入るとと、局所に取り込まれる特徴があり、その場所は
脳細胞・神経・網膜・心臓・母乳などです。
こうした限定された箇所に「DHA」が多く存在するということは、そこに何らかの重要な役割があると考えられます。
脳細胞を活性化させ、神経組織の機能を高める働きを持っているため、記憶力や学習能力の向上に効果があります。
「脳とDHA」
DHAは「血液脳関門」を通過できる数少ない物質の1つです。
この「血液脳関門」とは、血液と脳の間にある関所で、血液中の物質を簡単には脳に通さない仕組みになっていて、脳に不要で有害な物質は通過することができません。
DHAはここを通過することができ、脳細胞の正常な機能を維持・増進させることが明らかになっています。さらに脳にある記憶や学習に関係の深い部位である「海馬」にDHAが多く存在することもわかっています。
DHAの投与により、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症の改善効果を得た報告もあることなどが、DHAといえば「記憶・学習能力の向上」と言われる所以なのです。
「母乳とDHA」
母乳中にも多くのDHAが存在することから、DHAと妊娠や出産、発育との関係も注目されています。
DHAの摂取量が低い妊婦は、脳・神経・心臓・血管・視力などが未発達な未熟児を出産する傾向が多いことがわかってきています。
妊娠中は特に「DHA」を積極的に摂取すべきでしょう。

では、出産後は不要かというと、決してそうではありません。赤ちゃんの正常な発達のためにはDHAが必要とされています。生保一ヶ月までの新生児は母乳のみが栄養源であるうえ、「α-リノレン酸」からDHAを生合成する能力がありません。
母親がDHA不足だと、母乳を通して十分なDHAを供給することができず、乳児の発育が遅れてしまう場合があります。最近の育児用粉乳(粉ミルク)にはDHAを加えているものも多いですが、母乳のみで育てる場合には、お母さんがDHA不足にならないようにサプリメントで補う必要があります。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ▼お母さんの健康と赤ちゃんの発育応援するためのサプリ 母乳は赤ちゃんが食事を取れるようになるまでの栄養源! 【すくすく母乳の泉】 授乳に必要な栄養の量を詰め込んだサプリ試してみませんか?「EPA」と「DHA」の違いは?

同じオメガ3の「EPA・DHA」だけど、よくセットで見かけるよね。
セットじゃないと効果が薄いのかな?
実際はどんな違いがあるの?

確かに、別々で市販されているサプリメントなどは見かけることが少ないよね。
この2つはいずれも血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる働きを持っているんだけど、
もう少し明確な違いを知りたいよね!
- DHAは脳の構成成分で、脳が必要とする限られた栄養分の1つ
- EPAは脳の入り口の「脳血液関門」を通過できない(DHAは通過可能)
- DHAは脳や網膜に局在する比率が高く、中枢神経に作用する
- EPAは脳血液関門を通過できないが、体内でDHAにも変化できる
- EPAは血液サラサラ効果
- DHAは脳の活性化や機能維持に効果的
実際には、EPAとDHAは互いに補完しながら、それぞれの働きによって脳内の血管を健康に保つことができるのです。
その他にも、EPAは中性脂肪、DHAはコレステロールに効果的だと言われています。
「EPA」の効果
- 生活習慣病の予防・改善
- 中性脂肪を減らす働きがある
- 善玉(HDL)コレステロールを増やす⤴︎
- 悪玉(LDL)コレステロールを減らす⤵︎
- 「中性脂肪+コレステロール」の組み合わせの脂質異常症の予防・改善
- 心筋梗塞・虚血性心疾患の予防効果(血栓を作らせない作用がある)
- 硬くなった血管を柔らかくし、血液サラサラに(高血圧の予防・改善に効果的)
- アレルギー症状の緩和
- アレルギー物質で有名な「ヒスタミン」「ロイコトリエン」に効果的
- 「ロイコトリエン」の発生を抑制、アレルギー症状の緩和に
- 花粉症以外にもアトピー性皮膚炎などの緩和にも有効
- 炎症の抑制(抗炎症作用)
- 抗炎症、免疫力を高める作用もある
- 炎症の原因因子などを抑制することで、病気の発症を抑え、改善も期待
- 特に骨格筋の細胞、軟骨や関節細胞の炎症に効果的と言われる
- 精神の安定
- うつ病やイライラを緩和、情緒を安定させると言われる
- うつ病の症状が強い人は「アラキドン酸」の脂肪酸の比率が高く、症状が軽度な人は「EPA」の値が高いことがわかっている
- 腸内細菌から分泌される幸せホルモン「セロトニン」も働きを向上させてくれるのがEPA
*「アラキドン酸」はオメガ6脂肪酸で、動物性食品に多く、過剰摂取気味が懸念されている

「DHA」の効果
- 記憶力・判断力の向上
- 脳を構成する約140億個の脳細胞の膜に存在
- 特に記憶や学習能力に関与する「海馬」に多く集中
- DHAが脳に到達すると、神経伝達物質が活性化され、情報伝達がスムーズになる
- 3週間摂取後、記憶力が飛躍的に高まったという実験報告も
- 記憶や学習能力を向上させる必要不可欠な成分
- アルツハイマー型認知症の改善
- アルツハイマー型は脳の神経細胞が死んで萎縮していく病気
- DHAは損傷した神経細胞を修復し、残った神経細胞の働きをサポート
- 6ヶ月間、DHAを摂取すると計算力や判断力が高まったという報告例もある
- 視覚機能の向上
- 網膜に含まれる脂肪酸の約50%はDHA
- 不足すると視力低下を引き起こす可能性がある
- 網膜や視神経の細胞膜を柔らかく保つ
- 網膜で捉えた情報(映像)を速やかに脳に伝達する
- 網膜の機能を示す「網膜反射能」を高める
- アレルギー予防
- オメガ6由来のアレルギー物質のロイコトリエンなどの生産を抑制する働きがある
- アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー症状、関節炎などを促進する物質さえも抑制する
- 血流改善
- 血管壁の細胞膜や赤血球の細胞膜を柔らかくする働きがある
- 勢いよく血液が流れても、血圧が高くなるのを防ぐ働きがある
- 脳内の海馬や側頭葉に萎縮が見られることで発症する「アルツハイマー型認知症」
- 認知症には脳梗塞や脳卒中・脳出血が原因で起こる「脳血管性認知症」の2種類

オメガ3を多く含む食品・オイル


圧倒的に、えごま油と亜麻仁油が頭一つ抜けているのがわかりますね。
これらは火を通すと酸化してしまいますので、生食がオススメです。

EPA・DHAを多く含む食品では、青魚系が上位に並んでいます。ただし、なかなかこれらを毎日の食卓に並べるのは非常に難しいので、サプリメントで補うのがベストでしょう。
サプリメントなら、外出時も持ち運びやすいので重宝しますし、健康維持には欠かせない成分であり、妊婦さんも必須の成分です。
不足しがちなオメガ3をサプリメントで摂取するのは非常に有効な手段ですね。
EPA・DHA摂取時の注意

EPA・DHAが体にとってすごく必要不可欠な成分なのですが、
どんな良いものも偏りすぎて摂取しても体内ではうまく働いてくれません。
バランスを大事にして、ネットワークを上手に回すためには、注意も必要です。
オメガ6系とオメガ3系は、どちらか一方を大量に摂取しすぎると、片方の作用が抑制されてしまうという競合関係になります。
確かに、オメガ6系(リノール酸など)の過剰摂取は、体内でアラキドン酸の量を増加させてしまい、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。さらに、血液に粘りが生じ、血栓を作りやすくなってしまうことも考えられますし、アレルギー疾患の発症と摂取量の因果関係が指摘されているのも事実です。
しかし、オメガ6系もヒトの体にとってもある程度は、必要な成分には変わりありませんので、オメガ6系の摂取量を見直し、不足しがちなオメガ3系を積極的に摂取することは重要です。
私がよくお伝えする言い方は、料理に使うサラダ油系(オメガ6)を極力オリーブオイル(オメガ9系)に切り替えていき、サプリメントなどで積極的にオメガ3系を摂るようにすると、健康への近道になりやすいですよ、とお伝えしてます。
オメガ3系脂肪酸は、活性酸素やフリーラジカルによって非常に酸化されやすいです。例えば、多価不飽和脂肪酸の酸化速度の速さは、
DHA > EPA > アラキドン酸 > α-リノレン酸 = γ-リノレン酸 > リノール酸
DHAが空気中でもっとも酸化されやすい多価不飽和脂肪酸です。ですので亜麻仁油やエゴマ油などは封を開けてからは酸化がスタートしますので早めに使い切ることが必須ですし、サプリメントなども適正な保存状態を心がけてください。
その他に、抗酸化物質として、ビタミンEや色素のβ-カロテンなども合わせて補給してください。
体に良い不飽和脂肪酸ですが、脂質であることに変わりはありません。
1g=9kcal、過剰摂取は体にマイナス面として出ることもあります。過体重の場合は、1日の総摂取カロリーも気にしないと肥満からは抜け出せないことになりかねません。
心臓疾患系、高血圧など、処方された薬との飲み合わせも注意してください。
ワーファリンなど、血液をサラサラにするような薬との併用は、かえって血液をサラサラにしすぎてしまうと傷を負った時に出血が止まらなくなってしまう可能性も出てきてしまいますので、その前に医師にご相談を必ずしてください。
いかがでしたでしょうか。
今回は不飽和脂肪酸の中でも「EPA・DHA」にフォーカスして深掘りしていきました。
妊婦さんのみならず、高齢者の方、アレルギーに悩まされていたり、皮膚トラブルをお持ちの方、血液疾患や血圧関係でお悩みの方、もしくは健康寿命を延ばしたい方など、オメガ3系脂肪酸はすべての人に当てはまると言っても過言ではない必要不可欠な成分だということです。
僕も20代前半からサプリメントで「EPA・DHA」は欠かさず摂っています。
何か疾患やトラブルがあるということではなく、多くの病気のリスクを減らしたい、予防医療の一つと考えて続けています。
「健康は失ってからわかる」とはよく言うものです。
ですので、この投稿をきっかけにして、1人でも多くの方がオメガ3系脂肪酸を何らかの形で摂取する習慣ができてもらえれば、嬉しく思います。
ここまでご購読ありがとうございました。